1. >
  2. >
  3. 地上最強の武将「呂布」

地上最強の武将「呂布」

地上最強の武将「呂布」

三国志演義に登場する最強戦士

三国志は横山光輝のマンガや吉川英治の小説、NHKの人形劇などいろいろな形で表現される日本でも有名な歴史物語になっています。

世代によってそれらたくさんの物語媒体のうち何から入ったかに違いがあるものの、どのお話でも必ず強烈なインパクトを持って描かれているのが呂布という武将の強さです。

三国志には実は史実をできるだけ忠実に再現した「三国志」と、物語として面白くふくらませた「三国志演義」という2つの話があるのですが、このうち特に三国志演義においては呂布は向かう所敵なしというほどの強さで描かれていることがほとんどです。

チートキャラであるということがキャラとしての立ち位置になっているくらいなので、三国志をもとにしたゲームなどでもほかを寄せ付けない強烈なスキルを持っています。

同じような日本の武将として本多忠勝が挙げられますが、実際にどんな活躍をしたかという史実ととの照らし合わせにはあまりに意味がなく、相当に強い存在の武将がいたということが歴史好きな人たちのロマンをくすぐるようになっています。

どのくらい強かったか

呂布については「人中の呂布、馬中の赤兎」という言葉があります。

これはすべての人の中で最も強い呂布が、すべての馬の中で一番早い赤兎を使ったら最強という意味のものですが、このように最も強い人物の代表として知られるほどになっています。

同じく日本で人気の高い中国由来の物語に水滸伝がありますが、こちらに登場する「花栄」という弓の名人は呂布をモデルにしたものと言われています。

呂布は別名「飛将」とも言われており、弓の腕前はかなりのものだったと伝えられます。

弓だけでなく体術も優れていたとされており、三国志の中で数多く描かれている一騎打ちの場面でも、有名武将であった関羽・張飛・劉備の三人をすべて倒したとされています。

そんな極端な強さはただの物語で本当はそんなに強いわけがなかったというふうに冷めた目を向ける人もいますが、お話として楽しむ分においては呂布のガンガンと他の武将を打ち倒していく強さは見ていてかなり気持ちのよいものとなっています。

人格的には少々難ありのよう

物語としての三国志の魅力は、戦国時代における戦略や知略、戦いにおける強さもそうですが、そこに加えて登場する武将たちの人間性の多様性にあります。

三国志に登場する人物のうち主要な人たちは非常に人格者であったり、義に尽くした心を打つものであったりするのですが、そういった面でいくと呂布はいささか魅力に劣る部分があります。

というのも戦いにおいては誰よりも強かったにもかかわらず自分の強さに対して自信過剰すぎるところがあったり、知略という面では他の武将にはかなわず確固とした戦略を立てることができなかったということになっているからです。

部下や家族など自分の配下たちがあれこれ進言してくる意見にいちいち引きずられてしまったりして、長期的な戦略を自分で立てていくことができなかったともされます。

他にも父子の契りを結んだ人物を殺してしまうなど、たびたびその人格について疑わしさを匂わせるエピソードが登場してきたりします。

ですがそんな高潔ではない人間らしさが残っている呂布だからこそ、また他の武将とは違った強い魅力があるとも言い換えられます。