忍者の修行
本当にあった忍者修業
三重県伊賀市や滋賀県甲賀市にはいくつか忍者について教えてくれる観光施設がありますが、そちらでは実際に忍者が行ってきたとされる修業を体験することができます。
忍者はスパイとして潜り込むだけでなく、時に屋敷内にこっそりと忍び込んだり、備考偵察をするといった活動も行ってきましたから、そのための体づくりは欠かせないものでした。
今も「忍び歩き」という言葉がありますが、この基本である「抜き足差し足」は音を立てずに歩くときの動作として今も使われています。
この歩き方の修業を「忍歩」といいますが、歩く時にはまず土踏まずと足指の根本から着地するようにして、音を殺すようにして足を持ち上げていきます。
この忍歩は大変奥が深く、忍び足のままで早く歩く方法や、素早く移動する方法、その他場合によって使い分ける歩き方を数多くマスターしなくてはならなくなっています。
走る・飛ぶといったスポーツの基本も
忍者もののお話を見ていると、ヒョイっと飛び上がって樹の枝や家の屋根の上にまで一瞬で移動する姿がしばしば見られますが、そこまでとは言わなくてもかなり走る・飛ぶという能力は忍者は高く持っていたようです。
忍者修業にもそうした現代のスポーツトレーニングのようなものがいくつも含まれており、相当の長距離を走ったり、毎日跳躍の練習をしたりというようなことが行われていました。
面白いのが跳躍の練習で、子供の時にまず地面に麻の種をまき毎日それを飛び越える修業をしたというものです。
麻は成長が早いので毎日飛んでいてもみるみる高さが上がっていきます。
それを飛べるようになるのが修業というのですが、なんだか今の感覚でいくとずいぶんのんびりとしたやり方だなと少し微笑ましくも思えますね。