メガロドン

パニック映画の最高峰として「ジョーズ」という傑作がありますが、このモデルになったとされているのがメガロドンという世界最大の大きさをしたサメです。

海の中には地上に暮らす私達にはとうてい想像できないような不思議な生物が数多くいるものですが、このメガロドンはサイズ的もマッコウクジラに匹敵するほどの体躯を持ち、さらに獰猛な性質により「海中最凶のハンター」という異名までもが付けられています。

具体的な数字で言えば、マッコウクジラはだいたい体長約18ｍとなっていますが、メガロドンはそれに次ぐ約13ｍ、同じく獰猛な海の生物として知られるシャチは約8ｍなので、どのくらいのものかということが伺えます。

ほとんどクジラかと思うくらいのサイズの生物が牙を向いて襲いかかってくるものと思うと、海から遠い陸の上においてさえぞっと背中が冷たくなってきます。

ですが心配はいりません。

メガロドンは新生代第三期の中新世とされる今から2600万年前～600万年前の時代に生きた生物とされているからです。

この新生代第三期にはクジラの仲間が続々と登場してきた時期となっており、メガロドンが数多くいた中新世には相当の種類の巨大な海洋生物が生息をしていました。

もともとメガロドンそれほど大きくなかったようですが、餌としてクジラを捕食しているうちに体も巨大化していったのではないかということです。

しかしそんな隆盛の時期も長くはなく、鮮新世の中期に入ってから地球上で起こった海水温の低下によりメガロドンは一気に個体数を減らし絶滅をすることになってしまいました。

メガロドンは暖かい海にしか生息できなかったのですが、その捕食対象であったクジラは冷たい海洋でも生活できる順応力があったために、結果的にうまくメガロドンから逃げることができ結果クジラは現代まで生き残りメガロドンは絶滅してしまったのだといいます。